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英語医薬論文の読みかた、訳しかた―文例比較でわかる、読解と翻訳のポイント

英語医薬論文の読みかた、訳しかた―文例比較でわかる、読解と翻訳のポイント
鈴木 伸二
英語医薬論文の読みかた、訳しかた―文例比較でわかる、読解と翻訳のポイント
定価: ¥ 2,310
販売価格: ¥ 2,310
人気ランキング: 117225位
おすすめ度:
発売日: 2002-04
発売元: 薬事日報社
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

いろいろな意味で中途半端
本書の書名からは、英文医学論文の読みかたを教授するものであるかのような印象を受けるが、実際には医薬品関係のアブストラクトレベルの英文だけが取り上げられており、医薬品に無関係な、純粋な医学論文は対象になっていない。想定する読者の範囲を一般の医薬品業界関係者に限定するということなのかも知れないが、仮にそうであるとしても、あげられた例文が対象としている分野は、だいぶ狭いと言わざるをえない。
もしも、プロが翻訳をする上での日本語の使い方を教えるというのが目的であるとすれば、むしろ日本語をいかにして磨くかという点に力点を置いて著者の考えかたを紹介してほしかった。このような小著では無理もないことであるが、採用された英文例と翻訳例とからだけでは、わかりやすくしかも原文に忠実な日本語の書き方を説明するのは困難であると思われる。
たしかに、いくつかの、医薬論文に特殊な英語表現の理解に於いて参考になる点が記述されていることは評価する。むしろこのような表現の説明に徹していただいたほうがありがたい読者のほうが多いのではなかろうか。

こなれた訳文作りのヒントに
英語医薬論文の翻訳は、修飾文が無い分、比較的簡単と言われている。しかし、本書を読めば、そんな考えは通用しないことが明らかになるであろう。何も足さず、何も引かず、それでいて直訳ではないこなれた医薬論文の翻訳を行うことがいかに難しいか大いに考えさせられ、且つ参考になる本である。但し、著者も本の冒頭で記していることであるが、挙げられている改訳例が必ずしも最適な訳文とは断言出来ないであろう。メディカル翻訳者にはもちろん参考になるが、「用語の理解と表現」というコーナーがわかりやすく充実しており、一般の方でも充分読める内容に仕上がっている。ここで経験した翻訳プロセスは、医薬論文以外の英文を読む際にも応用出来るであろう。取り上げられている論文は、副作用症例関連市販後調査・研究関連、安全性規制・基準関係文献で各々、6~7。長さは、アブストラクト程度のものが多い。量的に物足りなさを感じられる方もおられよう。英語医薬論文の翻訳について、より深く追求されたい方は、著者が管理人を務めておられるメーリングリスト(FreeML)・医薬英語添削ネットと併せて読まれるといいかもしれない。

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