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翻訳のおきて

翻訳のおきて
河野 一郎
翻訳のおきて
定価: ¥ 1,575
販売価格: ¥ 1,575
人気ランキング: 72383位
おすすめ度:
発売日: 1999-03
発売元: DHC
発送可能時期: 通常2~3日以内に発送

本書は、文芸翻訳志望者用の実践的な学習書である。序章が、「Have a Go at These―― さっそくプロテストに挑戦」と題された抜き打ち形式のテスト。そのあとに、第1から第10まで、具体的な「おきて」の解説が並び、中ほどの「第7のおきて」の項では、「日本語運用能力」に関するチェックテストがある。 「辞書は逆さに読め」から「中年、本能、虎狩りが危険―― 名詞の処理」に至るまで、格言めいたタイトルがついた10の「おきて」を終えると、最終講は「最後のおきて それではどうする」と題された総論。さらに「翻訳のBack Stage Tour(舞台裏見学)」という、小品訳出のゼミナールがついている。自習を前提に、構成は懇切丁寧。解説は初学者を意識して親しみやすい用語を使って書かれており、文体も柔らかく気取らないものだが、採用された英文例には実戦的で難しいものが多く含まれている。 カポーティなどの翻訳で高名な著者には、『翻訳上達法』(講談社現代新書)という、そのものズバリのタイトルを持つ、1983年に刊行されたコンパクトな名入門書がある。本書は、『翻訳上達法』で著者が築き上げたノウハウや、初学者向けの翻訳のコツを、ほぼ20年後の世に合わせて書き直した新版といえるだろう。しかも著者は、この間に多くの翻訳教育現場を経験している。翻訳という作業に向くかどうか試してみたい人に、もってこいの本だ。(玉川達哉)

ところどころ、硬い訳がみられる
著者、河野一郎氏が名翻訳者であることを疑う人はいないであろう。本書は「誤訳をしないための翻訳英和辞典」と同じで、読んでためになる1冊である。

しかしながらところどころに硬い翻訳も見られる。一例をあげると"The element radium has given the physicist a tool that has enabled him to pick the lock of a safe containing many of the secrets of atomic structure" (p. 23)を「ラジウム元素によって、物理学者は原子構造の多くの秘密を納めた金庫の錠をこじあける道具を手にした」と訳されている。この直訳でも確かに意味は通じるが、原文の"pick the lock of a safe"が比喩的であることを考慮すると、「ラジウム元素は物理学者が原子構造について多くの謎を解く鍵を与えた」と訳すほうが自然であろう。同様に55ページの"His wife, if anything, was rather stingy"も「あの男の女房はどちらかというとかなりケチだった」よりも、「あの男の女房は強いて言うならケチな方だった」がニュアンス的には言語に近いのではなかろうか?

こうしたマイナーな点が散見されるものの、面白い1冊であることには間違いない。

文芸翻訳を目指す方には最適
 タイトルの通りです。私は文芸翻訳以外に携わっていますが、それでも非常に役立ちましたし、今後も翻訳作法については、時折読み返すだろうと思います。
 以下、レビューを書かれた方がどなたも指摘していらっしゃらなかった点をひとつ。「第7のおきて 日本語120%」の中で、「日本語だけを特殊扱いしてはならない」という考えを詳しく述べるために、金田一春彦著『日本語(新版)』を取り上げ、その結果「特定の書物の記述に反論」していらっしゃいます。それも7ページにわたって。いくら著者が「ぜひ読者にも目を通していただきたい」「役立つ書物」と書いたところで、翻訳者もしくは翻訳希望者がその本を読んでみようと思うでしょうか。
 日本語120%とするならば、“翻訳者が日本語を考える上で必ず読むべき日本語の書物”を取り上げて欲しかった。ですから、星4つです。

文学作品の翻訳の楽しさ
が分かる本です。翻訳の魅力が詰まっています。高校生や大学生、英語に興味を持っている人に英文和訳力のレベルアップのきっかけを作ってくれる本だとも思います。
私とっては、翻訳家としての心構えを明確に示してくれる非常に勉強になる本です。やる気が出ました。

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